サービス概要

特に粉体を取り扱う製造環境では、作業員への付着同伴、不適正な室間差圧による流出、工程室内に残留した状態での次製品製造など、複数の要因による交叉汚染リスクが、習慣化した作業の中に埋没していることがあります。平原エンジニアリングサービスは、お客様の医薬品製造施設で取り組む「交叉汚染の防止」について、貴社に寄り添った立場でご支援させていただきます。

このような課題をお持ちではないでしょうか?

  • 査察時に交叉汚染に関わる指摘があり、上層部からも自社の対策について検討を迫られている
  • 交叉汚染に関する現状の評価や、今後の強化について、知識と経験を有した専門家の支援を受けたい
  • 予算をおさえながら必要最低限の対策から行っていきたい

交叉汚染が起こりやすい状況

交叉汚染が起こり得る現場では、早い段階からそれらの兆候が出ていると考えます。
例えば、次のような状況が起きている場合には早急に対策が必要です。

  • 製造室から廊下に流出した粉体が、床面に付着している。
  • 同一の職員が、秤量作業と異種製品の異種製品の製造作業を兼務している。
  • 工程室内(床・ステージ・空調吸込み口)に前作業の粉体が残留・堆積している。
  • 異製品を扱う生産機器が複数台同じ製造室に設置されている。
  • 大部屋を簡易なパーティションで仕切って、それぞれを別の用途で使用している。
  • 不適切な環境モニタリング

課題解決の一例

工程内廊下を、各工程室よりも高い室圧としたり、秤量室への入退室経路に更衣室(前室)を設けたり、発生源の対策と同伴・気流による他室への流出防止などの対策が考えられます。

工程廊下の最陽圧化

既存設備の活用を優先的に検証し、工程廊下の陽圧化に向けて段階的な対応を提案します。

例として、壁の差圧ダンパーを反転取付けし、廊下系統の空調の還気風量を絞り、工程室系統の空調の還気風量を増やすといったアプローチが考えられます。各室圧の均一化ができない場合は、工程室系統の空調ダクトに風量調整ダンパーを追加したり廊下加圧用の外調機を追加したり、柔軟な対応をご提案させていただきます。

秤量室専用の更衣室

近年、当局より秤量作業者の専任化を指導されるケースが増えています。既存施設の限られたスペースの中で、状況に合わせて秤量作業の交叉汚染対策をご提案させていただきます。

例として、専任者による秤量作業について、秤量室専用の更衣室を設置し、オーバーガウニング、オーバーシューズの導入、秤量ブースの導入(秤量作業時の飛散防止)などをご提案させていただきます。また、秤量作業と異種製品の別工程作業を兼務する場合は、専用更衣室を設置すると共にインターロックを導入することにより、人による同伴対策を提案します。

製造工程における粉体の堆積・同伴対策

粉体が飛散する工程においては、作業終了時だけでなく、作業中にもこまめにHEPA付き掃除機により清掃を行うことを推奨します。コンテナや台車の車輪に付着した粉体は、工程廊下に持ち出す前に清拭するか、粘着シートを扉前に設置し、粉体を除去してから廊下に持ち出す手順とします。

工程廊下の最陽圧化により、廊下への粉体流出を抑制することも可能です。原料投入、払い出し箇所に専用のブースを設置したり、局所排気の設置などによる飛散対策も効果的です。

支援の特長

平原エンジニアリングサービスでは、実務経験豊富なエンジニアが、お客様の現状を現地調査や作業者へのヒアリングをしながら問題点を丁寧に抽出いたします。

抽出した問題点について、お客様と課題として認識を共有し、解決提案への方針を決定します。課題解決に複数のアプローチ方法がある場合は、各案の検証を行い、お客様と決めた方針に従い、解決案を提案します。

ハード面だけでなく、ソフト面からも実務的視点で検討し、重要度・緊急度、理論的な妥協点、スケジュール、コストなどを考慮し、お客様のお悩み事解消のお手伝いをします。

実績の一例

平原エンジニアリングサービスでは、交叉汚染の防止をはじめとする医薬品製造施設のコンサルティングやエンジニアリングを幅広く承っており、さまざまな実績がございます。当サイト上に公開できない事例実績も多いためお気軽にお問い合わせください。

交叉汚染の防止

受託を中心に多品目の固形製剤を製造する既設の工場に於いて、薬務課の査察で指摘を受けた問題点解消のため現地調査を行い、改善案おはび工事費用見積りの作成とプレゼンを実施させて頂きました。